幼なじみの お父さんは《またぎ》だった (故人)。
以前猟犬について 話してくれた。
「狩りに向く犬種と 向かない犬種がいるんだ。
やっぱり一番向いてるのは ビーグルやビーグル系雑種だな。
イノシシにやられて傷だらけになって、動いたら傷が裂ける状態でも、
オレが狩りに行こうとすると連れて行ってくれと頼んで吠えやがるんだ。
ハスキーあれは狩りには向かん!! 橇曳いてた方がいいな。
ゴールデンレトリバー あれは優し過ぎてだめだ。
ん? シェパード?
シェパードか〜 あれは頭が良すぎて無理だ。
猟犬としては悪くない、でも一度イノシシにやられて怪我でもしてみろ
あいつらは賢いから、《狩り→猪→怪我→痛い》と学習しちまうんだ。
だからあいつらは二度と狩りに行かなくなるんだ。
勇敢で満身創痍でも いまわの際まで、ご主人様と狩りをしたがるのはやっぱりビーグルかビーグル系の雑種だよ。
学習してないって点ではちょっとバカかもしれないがね。
こちらが泣けてくるよ、それはそれは見上げた根性だよ。」
おじちゃんの家には大きな檻があって血気盛んな犬達が 居たのを思い出す。
(たしか雑種犬が多かったイメージだから、多分上の言葉はそれぞれの系統の雑種という意味ではないかと理解してます。)
おじちゃんのテリトリーの山で遊んでいると 一頭のビーグル犬が挨拶に来たこともあった。
猟犬だったのかな?
そんな根性秘めてたのか。
今、私は年間数回は5kg超えのダマスカスを鍛える。
やはり5kg超えるダマスカスの鍛接は怖い。
まず失敗が怖い。
火も怖い
作業の困難さ、物理的な困難さ
いろんな怖さが溢れてくる。その度におじちゃんの言葉を思い出す。
そして、「ビーグルであれ!!」と言い聞かせる。
始めた頃は、ハードワークの緊張感と面白さを存分に味わった。
更に『出来た!!』という達成感が全ての苦労を癒した。
しかし、今は『できる』事は『前提』でしかない。そうなると、怖さが生まれてしまうのだ。
「きっとレベルアップしたんだよ。」と自分に言い聞かせるんだけれども...。
私は一応人間だったりするから、毎回少しずつ学び所作や道具を改良する。
安全策を講じる。 それでも、そもそもこんなハイリスクなこと 実行する時点で何か間違ってるんだ (笑)。
きっと、介添人が居てくれればいいのだけれど、お願いする資本もないし、
第一に困難な作業や集中したい作業の時に周りに人が居るのがイヤなのです。でもやらなきゃその先の世界が見えないのよ (ρ_;)
だからやるしかないんだ。
ビークル根性でね。
ビーグルであれ!!!
写真のダマスカスは鍛接後。約5kg(鍛接前6kg 弱)