名古屋での、仲良しの社員さんとの久しぶりの夕食はとっても嬉しかった。
出会いは仕事だったから遠慮も気遣いもしてる間柄なのだろうけれど、心が寄り添ってくれてる方だと感じる。
きっとこれも友情の一つのカタチ。
彼女にもう一度、三五さんに送り届けてもらった。
とっぷり真っ暗な時間帯、
なんとなんと!!その場がホタル鑑賞会場。
社員さんとその家族の為のイベントに、ちゃっかり紛れ込む。
ホタルって…。名古屋ですよ。熱田区。
隣はイオンのショッピングモール。私の住んでる埼玉片田舎より断然都会!!
昼間お昼に出歩いたら、周囲は町工場もたくさんあったし。
徳川美術館行こうとしたら、片側3車線の道が張り巡らされてたし。
私が今までに見た山形や山梨のホタル環境とはまるで違う。
社員さんの説明を聞いてからいざ、三五の森へ。
えーと。マジで森です。
私、さっきまで金山駅付近の雑踏歩いてたのに…。
《今回は真っ暗だったので。写真は2018年12月の三五の森》
ここは三五の創業の土地。90年を超える歴史のなかで、地質が汚れてしまったそうな。
現社長が「なんとかして土地を良い状態に戻したい。」と助けを乞うたのが、あの偉大な宮脇先生。
2006年から森づくりが始まり、自然の浄化作用を利用し、まさに自然治癒治癒力で土地の再生をはかったのです。
森だけではなく、田んぼにせせらぎと、まるでナウシカ。
(2006年からだから、創業75年くらいで地質改良始まったのかな)
社員さん達の誘導で、暗い森に入ると、短い距離だが、そこはまるで山形で見た、あの蛍の土地のよう。
せせらぎの飛石を渡り、森の小道を行く。
森の中の小さな池のほとりで、子供達の抑えた歓声があがる。
「あっ光ったよ。」「こっちこっち!!こっちが光ってる!!」
その声に私も森の奥に誘われる。
映画《火垂るの墓》のように派手な蛍の舞でもないし、
山形で見たあの河原程でもないけれど、
私が今まで見た中で一番健気で頑張り屋さんに見えた。
「ホタルくん!!君たちこんな都会で?でも確かにこの森いい所だね。」
もちろん自然繁殖はかなり難しいようで、社員さん達が毎年育てて放虫してるそうだけどね。
10年も続けているそうだから、きっとこの光の中には自生したホタル君も居るに違いないと、私は勝手に思う。
《うまく写真撮れないわ。当たり前か》
新聞の取材も入っていたようで、広報さんが
「こちらが、ホタルを育てている小屋です。
餌の貝がものすごく繊細なので、その貝が生育できる環境を整える事から始まります。
そんな事をしていると、ホタルの前に貝がたまらなく愛おしい存在になります。」と話していた。
いつもお世話になっている才色兼備な広報さんのその言葉になんとも言えない感動を覚える。
あー。
私、これからドライブだわ。
埼玉帰らなきゃ。
とっても暖かくなった心を抱えて、現実に立ち戻る。
森を抜けて、飛石を渡り、田んぼを通り、めちゃくちゃオシャレなガラス張りの社屋に戻り、
自分の作品にバイバイと声をかけ…。
そして、その駐車場の片隅の愛車に乗り込みながら、
土地の自然の自然治癒力に想いを馳せた。
何かが再生されるその力強さを知り、その力を後押しする優しさを知った。
天国の宮脇先生に、先生の森元気ですよ〜と精一杯伝えた。