鏤? Diary Forja-Artistica

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February.19 2008

ハナを設置する

運命的落札の喜びは 微妙な不安が入り混じってくる。

なぜならハナのプロフィール。

<1966年生まれ

 パワー20分の1トン。大谷機械製>

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ピカピカに塗装されてるけど、中身は40歳。

ちゃんと動くのだろうか???

≪2005.11.19≫

ハナがトラックで運ばれてきた。

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嬉しさに不安がかき消されて おもわず小躍りしちゃう☆

とりあえず適当に配線してみる。

ドキドキしながらコンセントをさすとグワ~ンと大きな音を立ててモーターが動き

大きなはずみ車がまわりだす!!

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わぁいわぁい動くじゃん!!

「動くらしい☆」という情報は「動く」という結果になり実を結んだ。

わぁいも束の間、わぁいは苦笑いへ。はずみ車逆回転してるし。

まぁそんなのすぐ直るけどさ☆

さてどう設置しようか。とりあえずぶっとい角材の上にのっけてみる。

しばらく叩いてみるとキィキィ嫌な音が(>_<)明らかに異常音。

駄目だこりゃあ(>_<)

ハナが悪いのか★設置が悪いのか★

ハナが悪い...それだけは遠慮したい!!

エアハンマーの製造は止めていても 大谷機械は存続してるはず。

大阪の方だったはず。その程度の情報で大谷機械を探し、

エアハンマーの担当者に繋いでいただく。

現状を述べ40年物であることを伝える。

「大丈夫です。うちの機械は何十年経っても壊れません。

設置は鉄筋入れてコンクリート流し込んで万全にしてください。

でないと エアハンマー自体が、壊れますよ。」

その口調には自信とプライドがあった。すげー大谷機械!!

かっこいいよ日本製!!

最近世の中、何を買っても「5年保てばいい方」みたいな風潮だけど

「何十年経っても大丈夫!!」と言い切れる、その美しさ!! 惚れてしまう。

さて大谷機械さんの説明でいくつか困った事が発覚。

工房をお借りしてる立場、コンクリート打つなんて無理だ。

コンクリート打たないで済む方法を考えなくては。

そもそも私が大きな誤解をしていたのだ。

学生の頃、ドイツ製エアハンマーを利用していて、そいつは床に置けばいいだけだった。

KOON.jpg

                   <学生時代使っていた ドイツ製エアハンマー>

山梨の工房時代と、先輩の筒井さんは、大谷機械の物を使っているが上下分解式。

ハナは ドイツ製同様に、上下一体式。

だから、「置くだけだろう」と勝手に思っていたのだ。甘かった。

工房を借りてる会社に 迷惑かけないようにしなくてはいけない。

ためしに 重量のある、H鋼で台座を作る。

もしかすると、台座があればなんとかなるかもと思ったのだ。

結果当然、惨敗。

その台座ごと床に溶接してみようと思ったが

ハナの馬力で溶接を引きちぎってしまうだろう。

そんな様子を見ていた社長が「地面より出っぱらなければコンクリート打っていいよ」と言ってくれた。

わぁいわぁい!!

作戦を立てるために筒井さんの所にお邪魔して改めて、エアハンマーと図面を見せてもらう。

面倒くさがらず聞いて アドバイスしてくれる、筒井さん(http://e-vagante.jugem.jp)に感謝!!

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筒井さんからいただいた図面で社長と協議してまず穴掘り。

社長がパワーショベルで大体掘って下さり

後は私が手作業。鉄骨を入れて

木枠を組む

≪2006年1月18日≫

いよいよ生コン投入!!

HANADAIZA.jpg

左が社長。この時、社長は体調不良だったんだよね*1

生コンも振動や衝撃に強い機械用の生コン

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平らに均して、水を吸い取り、数日待つ。

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そこにこの前作った台座、衝撃吸収用のバタを置き

ようやくハナを乗せ固定していく。

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きちんと設置されたのはハナが来てから2ヵ月程過ぎていた。

2ヵ月の間、この40年物の機械は本当に大丈夫なんだろうか★という いかんともしがたい不安と戦い続けた。

すべてが終わった時ものすごく疲れていた。

そしてここまでやってまた 異常音がしたら、お先真っ暗だよとドキドキしながらコンセントを刺す。

グワ~ンとモーターが周りだす。はずみ車も回り出す。

シャキシャキとエアーを圧縮する音。

しばらくしても異音はしない!!

「うちの機械は何十年経っても大丈夫ですから!!」

本物だね。大谷さん!!

筒井さん、そして社長に感謝!!

でもハナにはもう一つ大きな問題があったんだよね...。

出会いが、運命的だからって すぐ親密になれるわけじゃない。

そりゃ人間だって機械だっておんなじようなもんだ。

*1:+_+

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