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September.02 2013

ハナ、メンテナンス地元編

2013年7月4日

大谷機械製作所さんを見送ってすぐ、続けて新たなハナメンテナンスに取りかかる。

《久喜中古機械センター樽床商店》 さんに連絡する。

樽床さんは中古機械のメンテナンスや販売を行っているお店。

ハナ本体は半永久的だろうけど、モーターは そこまでも 保たないはず。

そもそも ハナを買った時から モーターの音は気になってたが、急を要するものではなかった。

とうとう時が来たか〜。 DSCN8132.JPG(外した後の) 問題のモータ-。 金属の塊だから30kgくらいある。

「エアハンマーって? あ〜鍛冶屋さんの☆ あれは珍しい機械だねぇ。

とても古い型のモーターだから その型は探しても無いよ。 中古でそれより新しい型がうちにあるからそっちにするといいよ。 オーバーホールしてるし 日本製だよ!!」

「あの〜 申し訳ありませんが、 機械音痴なので 交換もお願いしたいのですが。」

機械音痴を名乗る 鍛冶屋なんて 恥ずかしい話しだけど、無駄なプライドは捨てた(^w^)

「じゃぁ、 うちの若いのに頼むといいよ 腕いいよ。」

なんだかトントン拍子です。

でもね、なんか不安...経験上 古い機械はそう簡単に事が進まない事を知っている。

全てのメンテナンスが 完了するまでは 気が抜けない。

次の日 「今から新しいモーター持って伺います。」(◎o◎)今ですか!!? 今日はハナをガンガン使う予定なんだけど...

やっぱりハナの体調管理が優先ですね、一気にやってしまおう。 「お待ちしております。」

新モーターと共に、 樽床さんご到着。DSCN8118.JPGまず、現状のまま音チェック。

次はモーターのみで チェックするためにベルトカバーを外す。

外してビックリ!!ベルトボロボロだぁ。 これは完全に 私の機械音痴故の落ち度。

「これ外したら切れちゃうかもしれません。 どっちにしても、もう限界かと。 この辺だと増田工具さんが扱ってますが このサイズは特殊なので在庫あるかどうか...。」

さて、新しいモーターは小型化していて、 取り付け穴位置が合わない。 ベルト外しとモーター外しをお願いして、私は新モーター台座制作にかかる。

ベルトが外れた時点でモーターのみを回して音チェック。 やはり異音がする。

私は再び台座制作に戻る。

しばらくして モーターからプーリーを外した樽床さんのお兄さんがなにやら思案をしている様子。

「モーターの軸の太さは合うのですが、 プーリーを止めているピンの太さが 現モーターは7ミリ、新モーターは 8ミリできっちり止まりません。」

ものすごい勢いで回るのですから 止まらないなんてあっちゃいけない事。DSCN8145.JPGモーターに くっついている緑のがプーリー。 溝にベルトがはまって モーターの動力をエアハンマーに伝える。

選択肢は

☆新しいモーターと 8ミリのピンを入れて プーリーの溝を8ミリに削る。 (素人には無理ね)

☆新しいモーターと 古いピンを採用して プーリーに ピンを抑える ネジ穴を開ける。 (これは自分  でもできるかもしれないが 増田工具さんに頼めば プロがやってくれるそうだ)

☆古いモーターを修理してみる (多分直りますよ)

しばし悩む私。

そんな折に ホンダのディーラーで 愛車の主治医の 友人夫妻が遊びに来てくれた。

そのおかげもあって ようやく冷静さを取り戻していった。

ダマスカスで 切羽詰まっているのは事実だが、 本日の鍛接は諦めよう。

あれこれ協議した結果、 現モーターを修理することをチョイス。

現モーターは 樽床さんが持ち帰って 明日までに修理していただく。

私は持って来ていただいた 新モーターを参考に、 いずれ 訪れる可能性のあるモーター入れ替えに備えて

台座制作の続行と プーリーに ネジ穴を開ける 対処。

樽床さんがお帰りになり、 愛車の主治医と一緒にしばし休憩。 頭の中はハナの心配でいっぱい。

増田工具さんにベルトの在庫確認してみる。 「ちょうど4本ありますよ」バンザイ\(^ー^)/

その電話の横で 愛車の主治医が 「プーリー、プーリー」 と呟く。

穴開けてネジ切るくらいなら 自分でできるよ と思っていたのだが尋ねてみる。

「プーリー加工していますよ。 一度見せて下さい。」とのご返事。

樽床さんに再び連絡し 「ベルトもみつかったので明日 ベルトの交換も助けて下さい」 とお願いする。

でもこの時点で、ベルトの外し方が 私も樽床さんも イマイチわからなくて (*_*) 写真のハナのお尻に 黒い紐のようなものがまとわりついているでしょ。DSCN8108.JPG今度は 大谷機械製作所細見さんに、連絡する 「明日土曜日ですが、ベルトの交換をするので わからない事ありましたら 電話させていただいてもいいですか?」

「いいよ〜 いつでも電話しなさい。 そうだ、ハナ君の図面を送ってあげよう。」

あ〜なんとありがたい。 ハナとナナは何人の人を巻き込むのだ (≧∇≦)?

あとで聞くところによると 大谷機械製作所の 板見社長自らFAXを 送ってくださったそうです。 本当に申し訳ないです。

バタバタしている私を見守ってくれていた 愛車主治医夫妻とバイバイして、 増田工具さんにプーリーを届けがてら ベルトを買いに行く。130727_0931~01.jpgなんと増田工具さん超ご近所☆ 埼玉に越してきてからずっと謎に思っていた場所でした。

ベルトを抱えて工房に帰ってきて、フ〜ムフ〜ム(*_*) どう見ても短い。 品番はB70であってるのに...

ボロボロに擦り切れた 古いベルトの印字を もう一度よく見てみる。

...あ゛B70ではなくB90だ....

さすがに在庫ないだろうなぁ〜どっちにしても もう増田工具さん閉店しているし。DSCN8100.JPG写真手前が ボロボロベルト。 奥が新品。

次の日 9時に増田工具さんから連絡をいただく 「プーリー加工できましたよ☆」 感謝です。

しかしやっぱりB90のベルトは在庫がなく 入荷は火曜日になるそうだ。

加工していただいたプーリー。 本当は2つくらいネジ切っていただく予定でしたが、 プーリーの構造上一つしか開かないそうだ。 言われてみれば、納得だけど自分では考えずに開けてただろうな(>_<)DSCN8125.JPGできて当然でしょ と言わんばかりに さらっとやってるけど、

これをみて、やっぱり プロフェッショナルは違うと言うオーラがあるね。

頼んで正解でした。 アドバイスしてくれた 愛車の主治医に感謝。

さて7月9日 火曜日☆

樽床さんのお兄さんを筆頭に 役者が揃いました。 お兄さんいわく致命傷になっていなかったのでモーターも長持ちしますよ。

組み立てますか!! 私 むちゃくちゃ緊張していますが!!!

まずベルトを交換しまょう。 これが済めば私多分落ち着きます(*_*)

作業性を考慮し、 モーター台座を取り外ずします。DSCN8136.JPG大谷機械製作所さんから送っていただいた 図面を参考に、弾み車を抑えている、ネジも外していきます。 このネジ、ネジ頭がなくダブルナット。

きっと数十年前から緩められた事の無い古いネジ 樽床のお兄さんでも けっこう力を要する様子。

やはり私 一人でできる気しない。DSCN8138.JPG

さて、ホイストで弾み車を上げてみます。 そ〜っとそ〜っとね☆ 軸受パーツを抜き取ります。DSCN8142.JPG

\(^ー^)/ヒャッホ〜イ。 ハナお尻寒そうね。DSCN8141.JPG

ベルト入れ替えます。 あ〜安心したぁ。 一番の懸案項目突破ε=ε=┏( ・_・)┛

台座を乗っけて プーリーを取り付けたモーターを設置☆ 順調快調\(^ー^)/

ベルトをプーリーにかけていきます♪

...が...これが大変でした。

ベルトの長さがパツンパツンで にっちもさっちも行きません。

樽床さん一技見せてくれました。ベルトを途中まで弾み車の溝に入れ、マイナスドライバーをガイドになるように 弾み車とベルトの間に差し込む。

弾み車にホイストを巻き付け上ボタンを押す。 弾み車がぐるりとまわり ベルトがズイっと溝に収まる、グルグルッと調整をして 1本完了。DSCN8150.JPGめっちゃカッチョイイですが( ̄∀ ̄) マイナスドライバーを持つ手は相当危険ですね。

あ〜やっぱり こんなの一人じゃできなかったよ〜。DSCN8147.JPG心臓配線!!

樽床さんに感謝です。 組み立て順序や ネジを締める順番も 合理的。

一つ一つ説明して下さいましたが、やはり機械に対する知識のある人は 初めてみる機械でも物の道理がわかっていますね。

完成したハナちょっと動かしてみた時に クールなお兄さんがちょびっと 「ワクっ」 としていたように感じた。

樽床商店さん!!とてもとても ありがとうございました。

さて、修理されたモータはとっても静か☆ ハナ自身の音が聞こえてきた。 空気の流れを感じさせます。 シャキシャキシュッシュといい音。

まるで機関車 ε=ε=┏( ・_・)┛

ハナ〜\(^ー^)/良かったね。ハナ気持ち良さそうだね。

古いモーター君もまたしばらくよろしくね。130709_1554~01.jpg新生ハナセクシーでしょ!!

細見さんにも連絡だぁ o(^-^)o 「良かったね〜。ねっ。大丈夫だったじゃろ〜」

と喜んでくださる。

本当に皆様のおかげですm(_ _)m

一連を通して 強く感じたこと、今ハナの所有権は確かに私が持っている。

しかし、それは今はの話でハナは大谷機械製作所さんからの借り物なんだ という意識になりました。

ハナには私以上に長生きしてもらいたいのですo(^-^)o

大谷機械製作(大谷機械製作所hp http://www.otani-machinery.com/)、

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