« 明日は《イッカクと平和》最終日(時間気をつけてね) 胸椎硬膜内随外脊髄腫瘍だそうで その1 »
February.07 2017事故とその後とたくさんのありがとう。
新しい年になって、2ヶ月と1週間が経ってしまいました。
皆様お元気ですか?
ブログ書かなきゃと思いつつ、事故後の怪我で開店休業な毎日では書きたい事も生まれず。
でも、週2回の早朝からの通院と、事故で増えた野暮用でなんだか忙しい日々でした。
さて。
今まで事故の原因に関する事は伏せてきましたが、刑事裁判も終わり、
潰れちゃった車が警察から帰って来て、ようやく廃車手続きが始まり、新しい車のコーティングなどが終わりました。
まだ、通院と保険関係は先が見えない状況ですが、とりあえず一段落です。
なので一応事故状況も書いておこうと思います。一人でも多く、加害者にならないで欲しいから。
普通に暮らしていた人が、その瞬間に犯罪者。警察に連れてかれて おうちにも帰れなくなるんだもん。
長くなりますが、事故の事を書くには今日が最後にしようと思います。その日は、バイト先の会社でいつもより遅くまで残業してた。タイムカード切ったのが午前3時。
現場の交差点に着いたのは3時20分頃。
赤信号。後続車も対向車もなく、交差点には私の車だけが停車していた。
ふと、信号の向こうの緩い左カーブに対向車が現れた。
他に見る物も無いし、信号はまだ変わる気配もないから、そのヘッドライトを眺めていた。
近づいてくるヘッドライト。ヘッドライトの間に青い小さなフォグランプ。
何を思うでもなく眺める。それが次の瞬間には、恐怖に変わった
「あれ???道はカーブが終わってるのになぜハンドル戻さない??」
「え??? 対抗車線はみ出してるけど!! 私居るんだけどっ!!! ぶつかっちゃうんだけど〜〜〜っ!! わ〜〜〜!!!私に何ができる??」心の中で必死に叫ぶ。
何も解決策などみつからず、ホーンの小さなボタンに命を託す。
今ブレーキ踏んでくれれば!!今ハンドル切ってくれれば間に合う!!!気付いてくれ!!!
必死にホーンを鳴らし続けた。
闇から街灯の明かりの中に現れたのは、低重心な黒いセダンだった。ヘッドライトと青いフォグランプは淡々と近づいて来る。
その様子はあまりにも恐怖だった。
「え? ホーン聞こえないの?? 止まらないの!!? 来る〜〜〜っ!!!!」目を閉じた。
ぶつかる直前、頭の中で、大切にしてきた愛車が廃車になる事を理解していた。
「廃車ってことは私も???死んだ???」その疑問が生まれるか生まれないかの瞬間に、ものすごい衝撃!!! 金属を引きずるような音。
ようやく静止。煙の臭い。
目を開けて目の前が見えた、見えるという事は?「生きてる...?やった〜!!生きてるんだ。」
しかし、見えた光景は最悪。カーナビの灯りに照らされ、舞い散る埃の中で、展開されたエアバック。やっぱり愛車は死んだんだ。
ナビは何事も無かったかのようにしゃべり続ける。
「脱出しなくては!!」相手の車がめり込んで運転席は開かない。助手席ドアから脱出。
身体は問題なく動く。ホーンを鳴らし続けた右手はかすり傷と打撲かな。
降りてみると、私が停止した位置と全然違う場所だった。
突っ込まれて、私の車はかなり後方に押しやられたようだ。
あれ? 相手は降りてこないよ? 生きてる? 正直「知らんがな。」って思った。
だって私、赤信号停止中だもん。
こっちが「生きてますか?」って聞かれたいよ。それに死んでるかもしれないから怖いから見たくも無いよ。
でも、怒りも恐怖も通用する場面じゃなかった。生存確認せねば。義務だ。恐る恐るのぞく、
フツーに生きて、電話してるし。でも警察じゃなさそう。
車に戻ってエンジン切って。ぐしゃぐしゃの車内から携帯みつけて110番。
もう全てがイヤだった。愛車は死んだと思ったから被害状態も何も見たくなかった。
明らかに、自分には何の非も無いから事故状況は警察の検分に任せればいいやと思った。(走行中の事故などだったら、争いになることがあるから、ドラレコが無い場合は車を動かさずに状況の写真を撮るべき。)
そのうちに、寒い深夜にも関わらず、音を聞きつけた近所の方や一部始終見ていた方が私に声をかけてくれ、3人で車からやや離れたところで話していた。
「なに〜これ?どうなってんの〜?」と背後で声がした。女性だった。電柱にもたれる。
目撃者のおにいさんが怒った。「あんただよ!!あんたが事故起こしたの!!見なさい!!」「わかってるわよ〜」
え?何この人。言動おかしいし、千鳥足?泥酔?飲酒運転??
日常的に酒を呑まず、酔っぱらった事が無い私には、自分に危害を加える酔っぱらいらしき相手は恐怖でしかなかった。おにいさんが対処してくれるのを、私は呆然と眺めていた。
警察が到着すると、一気に気が抜けてへたりこんだ。
簡単な現場検証。
私の車は停車していた位置から事故の衝撃で20メートル後方に移動していた。
20メートルって、大型トラックの全長が12メートル。特別な許可なく国内走行していい最大のトレーラーで18メートルでしょ。普通車何台分??
後続車居なくて良かったよ〜。
へたり込んでブルブル震えだした私を見て警察が救急車を手配してくれた。
現場を見た救急隊員の方に「この事故でこれくらいの怪我程度で済んだのは、車のおかげですね。軽自動車なら命が危なかったですよ。」と言われながら救急車へ。
病院であちこちレントゲン撮られ、骨には異常なし。右手全体が痛いだけだった。
タクシーを呼んで待っていると、だんだん首が痛くなって来て、再びレントゲン。
ヘトヘトでおうちに帰ろうとしたら、警察から警察署に来てくれと電話。そこから8時過ぎまで事情聴取。
ずっとあとでわかったことだが、加害者から、飲酒運転と呼ばれる域を遥かに越えたアルコール検知されたそうだ。(詳細は控える)
衝突スピードもエアバック展開してる点からも時速40キロ越えていたと思われる。 《混乱した車内から拾ってなぜか握りしめてた木の実》
飲酒運転は犯罪なんだよね。
加害者に対する警察の毅然とした厳しさは、見ていて非常に怖かった。時代は変わったね。
警察の方いわく「飲酒運転で検挙される人はちょいちょい居ます。単独事故もあります。でもこうして事故を起こし、幸い命は無事でしたが、人身事故というのは最も起きて欲しく無いですし。管轄下で年間数件の事例です。」その言葉から静かな怒りと少々の蔑みすら感じた。
その後、色々割愛する。悪い事してないのに、とにかく全てがストレスだった。警察、病院、保険屋、検察。被害者なのに なんだか無性に怖くてやりきれない気分だった。
裁判は傍聴しなかった。代わりに父が行ってくれた。
検事さんからも直接詳細に説明していただいた。
「被害者である古屋さんのお怪我の程度からすると、通常より重い判決になりました。」
事故内容からの判断だそうだ。相手に対して、恐怖の感情こそあれど、その他の怒りも恨みも生まれなかった。
本気で死んだと思ったから。自分が生きてる喜びと、相手が生きてる事への安堵しかないのだ。
相手がどれほど悪くても、自分の車にぶつかってきて死なれたら心の傷は深いだろう。
だから、これで良かった。
それでも、溺愛車との突然の別れはやっぱり理不尽だ。
「形あるものはいつか壊れる。あの車は永遠のヒーローになったんだ。」と頭と心に言い聞かせる。
車は鉄だから再生される。製鉄会社で、おせんべいみたいになった車もスクラップ材として、真っ赤な転炉に入れてた。再生し、いつか私の元に帰って来て、それを私が作品にする日が 来るかもしれない。 《去年の夏休み佐渡島にて》
車が無いと生活できない現実。なので、探したのは同じ車種、同じ世代、同じグレード、同じ色。
私の望む条件だと市場にあるのは全国で十数台。運良く埼玉に1台、千葉に1台。
まず、埼玉へ。
見た瞬間「そうそうこの顔!!」それにかなりきれい!!だけどね、顔を付き合わせても心が通じない感覚。
めげずに2台目を見に千葉へ。オートテラス松戸(http://www.hondacars-tokatsu.jp/home/sr70.html)
駐車場に入った瞬間、待ち構えるかのようにどっしり構えるお姿。
その時点で《そいつ》は私に心を開いてくれてた。「あ!!来た。遅いよ。」って言ってるみたいだった。
ぐる〜って見渡して、即決!!!営業さんが素晴らしかったのも、即決の理由。
融通利かせる努力も素晴らしいし、車をベストな状態で見せよう。ベストな状態で引き渡ししようという姿勢に信用できた。
契約書書いてるとき、ふと見た車体番号
クスクス笑い出す私に営業マンが首をかしげる?
「実はこの車見た瞬間に私と生きる子だ!って感じたのです。で、この車体番号これ私の誕生日とゼロで構成されてるんです。だからやっぱり正解なんだと思いまして。」 《納車日 親切な営業さんにナンバープレートつけてもらう》
長い付き合いになりそうだね。愛車にはちゃんとコーティングてもらおう。
と、コーティングプロショップを探していたら、友人が
「良さげなお店あるんだけど、実験されて来てよ。」と雑な感じに紹介してくれた。
それが《ラディアス上尾》(http://www.best-carcoating.com/)
施行例にはフェラーリ、ポルシェ、マセラティ、ベンツ高級車がずら〜り。
どんどん読み進むと「HONDAの塗装はやりづらい。」とのこと。
だよね!そんな気がする!前の車で散々悩まされた!!研究熱心で正直なお店な気がするよ!!
その結果ピッカピカ!!!新車かっ!??みたいな 《ラディアス上尾さんにて》
職人気質で正直な方の印象で、この方に頼んで良かったって思った。
正直この世代のCR−Vの塗装はやりにくいそうだ、「でも、この車は状態が非常に良いです。納車前にされた塗装なども腕が良いですね〜。良い車に巡り会いましたね。」
リップサービスじゃないと思う。この方の仕事は、どんな状態の物でも良くするのがお仕事だから。
ピッカピカの愛車のちゃんとした写真が2月2日のスタッフブログに載ってるよ(http://carcoating2009.blog99.fc2.com/)
もう一社お世話になったのが、馴染みのディーラー《ホンダカーズ久喜 久喜店》(http://www.hondacars-kuki.co.jp/)お世話になりっぱなしでした。苦労も儲けもなんのその〜って感じに親身に助けて下さいました。
事故の次の日、代車を届けてくれたとき
「本当に大切になさってた車でしたから、車が恩返ししたんです。身を呈して守ってくれたんですね、アイツは最期に良い仕事しました。」と誇らしげだった。
その言葉ホントだね〜。
廃車と新しい車探しは、なんだか愛情に溢れていた。
営業マンも技術者ももちろんお金で動いているのだけれど、やはり心なんだな〜とつくづく感じた。
現在、2月に入ってからようやく工房再開しました。
でも、むちうちの影響は想像以上にあります。今までより遥かに軽作業にも関わらず、すぐに首がバリバリになり、肩、背中と痛みが広がり、頭痛に及びます。
「きちんとリハビリすれば、治るものですから、一緒に頑張りましょう。」とお医者では言われるけど。
カッチコチになっちゃうからちゃんと通っているけれど、病院嫌い。いつまでかかるんだ〜???
まあ。生きてるんです。それって超絶ハッピ−ですね。
いつ死んでもいいくらい本気で生きて来たつもりだけど、あの日から今日までで感じたハッピ−と、笑った時間と、時に悲しかったりしたことと、美味しかった物物と、
日常って愛おしい。
さあ早く治して本格的に頑張れる様にします!!
今年は名古屋で個展あるらしいし!!
最後に、運転するからには事故は起こりえることです。
それは百歩譲って、仕方ない事ですが、飲酒運転は本人が避けられることです。
自爆なら勝手にしててください。でも道路上は、そうそう好都合に自爆もないですから、加害者になる恐怖をキチンと持たなくてはですね。
私はお酒は呑めませんが、疲労や過労運転も非常に危険ですし、一発免許取り消し3年以下の懲役なのです。
安全運転義務違反。そもそもそこですね〜。
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